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綴

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・守人
 黒髪、黒目。稀に茶色系統の髪や目の皓国の中、輝く金髪か銀髪でカラフルな瞳を持つ、護衛の職としている者達。人間離れした身体能力を持ち、人を殺す技を学んでおり、一種の恐怖の対象にされがちである。
 守人を産出する隠れ里が皓国には存在する。
 そこでは、子は生まれてすぐに母親から引き離され、守人となるべく様々な修練を受ける。彼らに『親子』や『血縁』の概念はない。物心ついた頃に待ち受けているのはただただ厳しすぎる鍛錬の毎日。愛情を与えてくれる大人は一切おらず、子供同士も結託しないように隔離される。そういう風にして徹底した孤独を教え込む。そうすることで初めて愛情や温もりをくれる主に陶酔させ、絶対の服従を誓わせる。
 守人の子供と主と引き合わせるのは大概8~11歳。引き合わせ1年ぐらいは一室に閉じこめ主以外との接触を断ち、ただ主だけを見るようにする。他にも細かな規定があり、主以外には徹底して心を許さないように仕込まれる。
 もちろん稀に守人が主に合わなかったり、“教育”が失敗する場合がある。その際は里に連れ戻し、新しい守人を送り込む。そして連れ戻された者は“再教育”をして新しい主に引き合わさせる。使い者にならない場合は、里の運営に関わらる。
 守人は主に「名」を付けられる。それが初めて主から与えられるものだ。
 だから里にいたときに名前はない。番号などで呼ばれている。
 「名付ける権利」を守人が差し出す、と言うことは「命」を差し出すと同意と取っても間違いではない。
 身体能力が衰えだす30,40代が引退で、どれ程守人が嫌がろうと里に連れ戻される。そして子作りをし、子孫を残させる。「いつか自分の子が、主の子孫を守る」それだけを願って…それ以外、主にできることはないと囁かれ、信じ込まされて。
 だが、それだけであれだけ盲目になるのか、と言う噂は断たず、実は守人には三神が関わっているらしいという話しにまで発展しているが…事実は謎である。

・三神
 皓国の神々を統べる存在。陸海空をそれぞれ1神ずつ収めている。
 陸を治めるは、『颯狼(ソウロウ)』。金糸のみでできた毛を纏い、輝きのみを残像とし走るさる姿は誇り高い狼に似た獣の姿。
 海を治めるは、『黎龍〈レイロン〉』。黄金の瞳に、空をくねる長い胴体は鱗の一枚一枚が漆黒の宝玉のように輝く優雅な龍。
 空を治めるは、『霓鳥〈ゲイチョウ〉』。肢体を雲に溶け込むほどの純白の羽毛に包まれ、長い尾は七色の虹のような色合いをもつ、巨大で、だが優美な鳥。

・“月”
 葬祭を司る者、それも最高峰の地位にいる者達が使う、「神の愛し子」の隠語。稀に神に愛された者がおり、その身に神の力を注がれると言われている。その力を使う様は、まるで太陽の光を反射して夜、人々を照らす月のようだから、“月”と呼ばれているようだ。神に愛される者の周りにはまるで引き寄せられるかのように、人として輝かんばかりのものを持っている者達が集まる。神にさえ愛されるからか、神の愛し子を守るためか、は定かではない。ただ夜空に輝くのは“月”だけではなく、その周りには必ず“星”もある、と言うことのようである。

・半端者
 守人と皓国人との間に生まれた子の蔑称。常人よりは優れていても、大抵は守人には劣る能力しかない。だが稀に、極々稀に隔世遺伝か、守人よりも優れた能力を持つ者もいる。髪の色はくすんだ金や銀色、薄い金や銀などで、目も黒か茶色がかった色のものが多い。緋深の黒髪に、真っ赤な目のようなケースは限りなく珍しい。故に緋深のような者は守人としても、常人としてもそして半端者としても、どこにも所属できなかったケースが多い。
 半端者は里の“影”として動く場合が多い。暗殺や諜報、里の指導者の護衛、裏切り者の始末等、汚れ役となっている。

・「計画」
 櫻妃を中心として、胡家、鼎家など有力家の次期当主、という若い人間達が集まり何かを行おうとしているようである。
 何を、かはまだ不明だが、少なからず朔夜も関連があるようだ。
 それは櫻妃が、「贖罪にも似た気持ちで朔夜を助けた」と言っていた言葉と関連があるようだが……?
 朔夜に何かを重ね見たようで、それが朔夜が「計画」に無関係では理由のようである。


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